Type:Children Center/Location:Ichikawa,Chiba,Japan/Design:2021/Consultant:Jun Sato,Tetens,otto,honda GREEN/Structure:Steel/Site area:3700m2/Built area:1482m2/Total floor area:2800m2

【市川市地域コミュニティーゾーンこども施設プロポーザル】最終選考選定

千葉県市川市主催の公共施設プロポーザルにおいて、『物語をつくりだす船のようなこども施設』を目指した。敷地は市川市の妙典駅南側に広がる約3.3haのコミュニティーゾーンの一部。ゾーン全体及び隣接する江戸川や街並みとの調和までを意識し計画。建物のモチーフとなっている船は、江戸川に向かって進むように配置。また公園の中心に向けたメインエントランスと【イベントの庭】。保育園との隣棟を意識した屋根形状。誘いこまれるような大きな軒下。そして船のような東屋や遊具を拡散することで、公園全体に連携された雰囲気をつくりだした。

「船を見つけると何故か人は近づきたくなります。それは新しい世界への入口だからでしょうか。船内に入ると探検したくなります。それは甲板に代表されるように回遊性のある動線からでしょうか。この施設において探検するということは建物内外を動き回ることです。それによって新たな交流や新たな発見が生まれるように計画しました。各諸室は外壁に面しており、2Fの屋外回廊と相まって外部との交流も促しています」。

「なんでもできるとは何かを考えました。それはひとりでもみんなでも、ジッとしても騒いでも、集中したりボーっとしたりできる場所だと思います。つまりガランとした大きな空間だけでは無く、それぞれの気持ちに応えられるキャラクター豊かな空間が必要です。空間の用語を用いると狭い↔広い、低い↔高い、静↔動、暗い↔明るい場所です。そして建物全体に子どもから大人までイメージできる形態に少し寄り添うことで、物語が生まれます。今日は船長になったり、宝探しをしたり。そのような、みんなが共有できる物語から、交流が生まれる施設を計画します」。